入学式を終えて

我が家には二人の息子がいます。
長男はひたすら我が道を行く、頭の中が宇宙の人です。
いつも自分の世界を広げて勝手にスタスタ歩いて行く長男には心配ばかり。どんな節目にも、いつも気がかりな長男の存在がありました。
そんな長男を見ながら育った次男は、いつのときもニコニコ穏やかで、個性的な兄を優しく見守る気遣いの人でありました。
人との競争が性に合わず、のんびり暮らしていた次男にも受験という大きな波に飲まれるときがやってきました。
近所の中学受験塾に、4つ違いの兄と入れ替わりで入塾したのが小3。コツコツと静かに進めていた勉強が、急に周りとの競い合いになりました。
次男にとって、つらいつらい受験勉強の始まりでした。
ここには書ききれないくらい、泣いては笑い、いろんな困難にぶち当たった数年間。通っていた塾も辞めてしまい、抱えきれないくらいの大きな不安に苦しめられていたことでしょう。
それでも、努力の人である次男は持ち前のコツコツ精神で一生懸命に立ち向かっていました。
不遇の数年間を過ごした次男ですが、志望校を一校に絞り、懸命に走りぬき無事合格を手にしました。
今日は、入学式の翌日。初登校となる日でした。
自宅の最寄駅から学校のある駅まで電車に乗り、そこから学校までは自転車での通学です。
過保護かなあ、とも思いながら、初日だけは学校の前まで一緒に行くことにしました。
満開の桜の下、キラキラとした朝の光を浴びて、ヘルメットをかぶりキコキコと自転車を漕ぐその姿はまぶしく、そしてたまらなく愛おしいものでした。
この瞬間を忘れたくないと思いました。
長男の中学受験、高校受験、そして次男の中学受験。ひとつひとつ親の役割から解放されるようなホッと安堵の気持ちと同時に、何とも言えない寂しさが込み上げてきます。
子育ての大変な時間って、「アッ」という間なのかもしれません。
